TSICの役割

地球観測衛星データの学際的利用と社会還元

東海大学理事長
松前 義昭

東海大学では、創立以来総合的な教育研究機関としての義務と責任を果たすために、 科学技術の発展を基礎においた研究教育を推進しております。これらは、現在に至るまで受け継がれ、 数多くの人材を社会に送り出してきました。本学の研究教育の基礎となるものは、自然科学や社会科学の分野を中心とした研究です。 とりわけ、最近の様々な地球環境問題や自然災害は地球環境監視の重要性を強く示唆しています。 本学では、過去から未来に至る地球の歴史をしっかりとした目で見据えていこうと考え、総合的な地球観測構想の一環として、 1974年に情報技術センター(TRIC) を設立、今日に至るまで40余年にわたって研究を継続し、 宇宙からの地球観測やデータ処理解析等画像情報工学における先導的役割を担って参りました。 また、1986年には、世界に先駆けて、大学独自の本格的な人工衛星データ受信施設として宇宙情報センター(TSIC)を設置しました。 これらの取り組みは、地球の今日の状況を予測し、未来に向かって新しい目を向けてきた東海大学のさきがけにほかなりません。 これまでのTSICの30余年に渡る受信局運用の成果は、NASA、JAXA、国土地理院、海上保安庁等内外の様々な関係機関との共同研究が進められるに至っております。地球環境問題が重視される今日、地球観測衛星データ等をより学際的に利用し、社会に還元していくことが、東海大学そして宇宙情報センターの使命であると考えています。

グローバルな観測とローカルな観測による地域貢献

東海大学宇宙情報センター センター長
長 幸平

20世紀末、地球温暖化、オゾン層の破壊、熱帯林の減少、生物多様性の減少などの地球環境問題が明らかになってきました。 これらの問題は、人類の生活が地球環境に影響を与える規模になってきたことを示しています。 今や、地球環境問題は21世紀の人類が取り組むべき最大の課題の1つとなっています。将来の地球を人類の生存に適した状態に保持するのは、現在生きている我々の責務といえます。 これらのグローバルな問題は、大気、海洋、陸域の諸現象が互いに相互作用を及ぼしあっており、 問題解決の前に地球をシステムとして理解する必要があります。そのためには、定期的に長期的にグローバルな観測を続ける必要があり、 衛星観測はその唯一の手段と言えます。また、近年は、ドローン等を使ったローカルな観測が、災害、環境、農業等のモニタリングに有効なことがわかってきています。宇宙情報センターでは情報技術センターと協力して地球観測衛星データを活用したグローバルなモニタリングと、ドローンやIOT技術を活用したローカルなモニタリングを結び付け、国際社会、地域社会への貢献を果たしたいと考えております。

 

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